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【フラメンコガイド】

【フラメンコの歴史】Historia del Flamenco

スペイン南部のアンダルシア地方に伝わる芸能「フラメンコ」。しかし意外にも、その歴史には不明な点が多いことで知られています。ここではフラメンコの歴史を紐解くコラムをご紹介します。

(イメージ)フラメンコの歴史

偉大なる先人たちに敬意を払う。

文/ハビエル・プーガ  JAVIER PUGA 訳/山本渉子

ラメンコはアンダルシアの偉大な芸術として知られており、事実アンダルシアを象徴する芸術である。しかし多くの人がそう思っているにもかかわらず、この音楽的芸術が突然、自然発生的に生まれたとは考えられず、何世紀も何千年にも渡って大衆の文化、および学術的な文化として生存してきたと考えるとしても、今日我々が知っている事柄からすれば、フラメンコは200年以上も経っていない歴史の浅い芸術であるとみなされなければならないのである。

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ハビエル・プーガ
プロフィール
1947年グラナダ生まれ。子供の頃をモロッコ北部で過ごす。12歳の時、詩の朗読者としての第一歩を踏み出し、グラナダ詩人のレパートリーだけを朗誦する第一人者として知られる。また、フラメンコショーのプロデューサー、技術監督、芸術監督やフランス国営ラジオ放送用のフラメンコとアンダルシア文化の番組キャスターおよびプロデューサーなども務める。モン・デ・マルサン・フラメンコ芸術フェスティバルで芸術監督も務めた。

カンテ史を築いたアルティスタたち。

文/ホセ・ミゲル・セロ  JOSE MIGUEL CERRO

ラメンコの歴史は、19世紀半ば以前のものは、実在の人物によって集められた具体的なデータがなかった。この時期までのデータは全て、推論、思索、直感に概して論理的な理論にすぎない。

スペインで知られる古い文明として、アンダルシアで形成された紀元前6~ 5世紀のタルセソス王朝がある。その後、ギリシア人、フェニキア人、カタルゴ人、ローマ人、ビサンチン人、ヴァンタル人、アラーノ族、西ゴート族、イスラム教徒が侵入した。

ジプシーやユダヤ民族は、アンダルシアに集まった共同体であった。これらの村々では、各々の文化がアンダルシア土着民と混ざり合い、そしてそれぞれの村同士もが同じような比率で混ざり合った。この人種のるつぼから、次第にカンテ・フラメンコが生まれていったのであろう。

このはっきりとしない先史時代の時期が過ぎ、19世紀半ば頃、フラメンコに具体的なデータが現れる。作家のセラフィン・エステバネス・カルデロンが1847年に出版した本「エスセナス・アンダルーサス」の中で、フラメンコ夜会について記したのだ。この時期まで人々は、個人的な集会や宿、露店、農場などで歌っていた。

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ホセ・ミゲル・セロ
プロフィール
1951年カディス生まれ。幼少時から唄を始め、バルセロナに移ってから本格的に歌手デビュー。マルハ・ガリード舞踊団に所属後、バルセロナの有名なタブラオ「ロス・タラントス」「エル・コルドベス」「カルメン」などに出演し、好評を得る。その後、ラ・チャナやクリスティーナ・オヨスの舞踊団に参加。またフォスフォリート、ホセ・メルセ、エル・ペレ、ファニート・バルデラマらのカンタオール達と共演した。99年以来、エディン・ブルゴの国際フェスティバルに自らのグループを結成して参加。カタルーニャ州においてはカンタオールとしてだけでなく、数少ない作詞家として貴重な存在である。

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